こんにちは!社会保険労務士のはらです。
今日は2025年4月から廃止されることが決定した「就業手当」について、詳しく解説します。
このニュースを聞いて「そもそも就業手当って何?」と感じた方も多いかもしれません。そこで、この記事では就業手当の仕組みや廃止の理由、そして今後の雇用保険の変化について詳しく説明していきます。
【意外な事実】就業促進手当が廃止された本当の理由とは? YouTube
就業手当とは?
まずは、「就業手当」の基本についておさらいしましょう。
就業手当とは、失業保険の受給者が短期間のバイトやパートなどで一時的な収入を得た場合に支給される手当です。通常、失業保険を受給している間に仕事をすると、基本的にその分の失業手当は停止されます。しかし、就業手当はその例外で、一部の収入を補助する目的で設けられた制度です。
就業手当の仕組み
就業手当の具体的な条件は以下のようになっています:
- 失業保険を受給中の人が対象
- 短期間のアルバイトやパートを行った場合に支給
- 支給額は短期収入の一部に相当する額
この手当は、失業中の人が再就職を目指しながら一時的な仕事を得ることを支援する制度ですが、支給額が少額であることや申請手続きが煩雑であることから、利用者が少ないという現状がありました。
なぜ就業手当が廃止されるのか?
では、なぜ就業手当が廃止されるのでしょうか?
その理由は以下の通りです:
- 支給額が少額であること
- 就業手当の支給額は、一時的な収入の一部を補助する程度であり、受給者にとっては大きな金銭的支援にはならないという問題がありました。
- 手続きが煩雑であること
- 就業手当の申請手続きは複雑で、失業保険を受給しながら働くこと自体のハードルが高いとされていました。その結果、利用者数が少なくなってしまったのです。
- 新たな支援策への統合
- 就業手当は、2025年4月1日から再就職手当や就業促進定着手当に統合されることになります。これにより、支援の一本化と効率化が図られ、よりスムーズな支給が期待されています。

今後の雇用保険制度の変化
2025年4月以降は、雇用保険制度における短期就業支援の仕組みが変わります。具体的には、以下の支援策に統合されます:
1. 再就職手当

2. 就業促進定着手当
このように、従来の就業手当が持っていた役割は、より包括的で効果的な支援策に置き換えられ、失業者への再就職支援が強化されることになります。
就業手当廃止の影響は?
就業手当が廃止されることによって、失業者がどのような影響を受けるかについて考えてみましょう。
- 短期就労のインセンティブの低下
- 就業手当がなくなることで、失業保険受給中に短期就労するインセンティブが低下する可能性があります。
- 早期再就職へのシフト
- 廃止後は、早期再就職手当や就業促進定着手当がより重要な支援策となります。これにより、受給者はより積極的に長期的な就労を目指す傾向が強まると考えられます。

まとめ:就業手当の廃止は新たな支援策へのステップ
2025年4月1日から就業手当が廃止されることは、失業保険制度における大きな転換点です。支給額の少なさや手続きの煩雑さが問題視されていたこの手当が廃止されることで、再就職手当や就業促進定着手当への一本化が図られます。
これにより、雇用保険制度全体がよりシンプルで効果的な支援策に変わり、失業者への早期再就職の支援が強化されることが期待されます。失業保険を活用しようとしている方は、この変更に注意し、必要な手続きをしっかり把握するようにしましょう。
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