- ①事業者は、長時間労働による健康障害を予防するため、時間外・休日労働時間が月80時間を超え、かつ疲労の蓄積が認められる労働者で申出をした者などに対し、医師による面接指導を実施し、その者の健康の状況を把握し、医師の意見を聴取して必要な事後措置を講ずる義務があります。(安衛法66の8)
- ②事業者は、時間外・休日労働時間の算定を行ったときは、当該超えた時間が1月当たり80時間を超えた労働者本人に対して、速やかに当該超えた時間に関する情報を通知しなければなりません。(安衛則52の2)
- ③事業者は、時間外・休日労働の合計時間が1月当たり80時間を超えた労働者の氏名と労働時間を、産業医に提供しなければなりません。(安衛則52の2)
- ④事業者は、衛生委員会等での調査審議を経て、①の申出手続を行うための体制を整備し、労働者に対しその周知を図ってください。
安全衛生管理体制
事業場において的確な安全衛生管理を行うためには、まずその役割を担う組織の確立が重要です。そのため、安衛法においては、事業場を一つの適用単位として、各事業場の業種、規模等に応じて、総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者及び産業医の選任(小規模事業場にあっては、安全衛生推進者、衛生推進者の選任)と安全衛生委員会の設置などを義務づけています(安衛法10~19)。
- 総括安全衛生管理者
- 安全管理者
- 衛生管理者
- 産業医の選任
- 小規模事業場にあっては、安全衛生推進者、衛生推進者の選任
- 安全衛生委員会の設置
総括安全衛生管理者
労働安全衛生法第10条では、一定の規模以上の事業場について、事業を実質的に統括管理する者を「総括安全衛生管理者」として選任し、その者に安全管理者、衛生管理者を指揮させるとともに、労働者の危険または健康障害を防止するための措置等の業務を統括管理させることとなっています。
| 業 種 | 事業場の規模 (常時使用する労働者数) |
|---|---|
| 林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業 | 100人以上 |
| 製造業(物の加工業を含む。)、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、各種商品卸売業、家具・建具・じゅう器等卸売業、各種商品小売業、家具・建具・じゅう器等小売業、燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業、自動車整備業及び機械修理業 | 300人以上 |
| その他の業種 | 1,000人以上 |
安全管理者
労働安全衛生法第11条では、一定の業種及び規模の事業場ごとに「安全管理者」を選任し、その者に安全衛生業務のうち、安全に係る技術的事項を管理させることとなっています。
| 業 種 | 事業場の規模 (常時使用する労働者数) |
|---|---|
| 林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業、製造業(物の加工業を含む。)、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、各種商品卸売業、家具・建具・じゅう器等卸売業、各種商品小売業、家具・建具・じゅう器等小売業、燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業、自動車整備業及び機械修理業 | 50人以上 |
| 業 種 | 事業場の規模 (常時使用する労働者数) |
|---|---|
| 建設業、有機化学鉱業製品製造業、石油製品製造業 | 300 |
| 無機化学工業製品製造業、化学肥料製造業、道路貨物運送業、港湾運送業 | 500人 |
| 紙・パルプ製造業、鉄鋼業、造船業 | 1,000 |
| 無機化学工業製品製造業、化学肥料製造業、道路貨物運送業、港湾運送業 | 500人 |
| 上記以外の業種 (過去3年間の労働災害による休業1日以上の死傷者数の合計が100人を超える事業場に限る) | 2,000人 |
衛生管理者
衛生管理者
労働安全衛生法第12条では、一定の規模及び業種の区分に応じ「衛生管理者」を選任し、その者に安全衛生業務のうち、衛生に係る技術的事項を管理させることとなっています。産業医
産業医
労働安全衛生法第13条では、一定規模以上の事業場について、一定の医師のうちから「産業医」を選任し、専門家として労働者の健康管理等に当たらせることとなっています。| 区分 | 業種1 ,林業 ,鉱業 ,建設業 ,運送業 ,清掃業 | 業種2 製造業(物の加工業を含む。) 電気業 ガス業 熱供給業 水道業 通信業 各種商品卸売業 家具・建具・じゅう器等卸売業 各種商品小売業 家具・建具・じゅう器等小売業 燃料小売業 旅館業 ゴルフ場業 自動車整備業 機械修理業 | 業種3 その他の業種 |
|---|---|---|---|
| 総括安全衛生管理者 (安衛法10条、安衛令2条、安衛則2条) | 100人以上 | 300人以上 | 1,000人以上 |
| 安全管理者 (安衛法11条、安衛令3条、安衛則4条) | 50人以上 | 50人以上 | - |
| 衛生管理者 (安衛法12条、安衛令4条、安衛則7条) | 50人以上 | 50人以上 | 50人以上 |
| 安全衛生推進者 (安衛法12条の2、安衛則12条の2) | 10~49人 | 10~49人 | - |
| 衛生推進者 (安衛法12条の2、安衛則12条の2) | - | - | 10~49人 |
| 産業医 (安衛法13条、安衛令5条、安衛則13条) | 50人以上 | 50人以上 | 50人以上 |
引用:厚生労働省ホームページ
(安衛法66の8)
(面接指導等)
第六十六条の八 事業者は、その労働時間の状況その他の事項が労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める要件に該当する労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導(問診その他の方法により心身の状況を把握し、これに応じて面接により必要な指導を行うことをいう。以下同じ。)を行わなければならない。 2 労働者は、前項の規定により事業者が行う面接指導を受けなければならない。ただし、事業者の指定した医師が行う面接指導を受けることを希望しない場合において、他の医師の行う同項の規定による面接指導に相当する面接指導を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出したときは、この限りでない。 3 事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、第一項及び前項ただし書の規定による面接指導の結果を記録しておかなければならない。 4 事業者は、第一項又は第二項ただし書の規定による面接指導の結果に基づき、当該労働者の健康を保持するために必要な措置について、厚生労働省令で定めるところにより、医師の意見を聴かなければならない。 5 事業者は、前項の規定による医師の意見を勘案し、その必要があると認めるときは、当該労働者の実情を考慮して、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を講ずるほか、当該医師の意見の衛生委員会若しくは安全衛生委員会又は労働時間等設定改善委員会への報告その他の適切な措置を講じなければならない。
第六十六条の八 事業者は、その労働時間の状況その他の事項が労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める要件に該当する労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導(問診その他の方法により心身の状況を把握し、これに応じて面接により必要な指導を行うことをいう。以下同じ。)を行わなければならない。 2 労働者は、前項の規定により事業者が行う面接指導を受けなければならない。ただし、事業者の指定した医師が行う面接指導を受けることを希望しない場合において、他の医師の行う同項の規定による面接指導に相当する面接指導を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出したときは、この限りでない。 3 事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、第一項及び前項ただし書の規定による面接指導の結果を記録しておかなければならない。 4 事業者は、第一項又は第二項ただし書の規定による面接指導の結果に基づき、当該労働者の健康を保持するために必要な措置について、厚生労働省令で定めるところにより、医師の意見を聴かなければならない。 5 事業者は、前項の規定による医師の意見を勘案し、その必要があると認めるときは、当該労働者の実情を考慮して、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を講ずるほか、当該医師の意見の衛生委員会若しくは安全衛生委員会又は労働時間等設定改善委員会への報告その他の適切な措置を講じなければならない。
(総括安全衛生管理者)
第十条 事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、総括安全衛
生管理者を選任し、その者に安全管理者、衛生管理者又は第二十五条の二第二項の規定により技術的事
項を管理する者の指揮をさせるとともに、次の業務を統括管理させなければならない。
一 労働者の危険又は健康障害を防止するための措置に関すること。
二 労働者の安全又は衛生のための教育の実施に関すること。
三 健康診断の実施その他健康の保持増進のための措置に関すること。
四 労働災害の原因の調査及び再発防止対策に関すること。
五 前各号に掲げるもののほか、労働災害を防止するため必要な業務で、厚生労働省令で定めるもの。
2 総括安全衛生管理者は、当該事業場においてその事業の実施を統括管理する者をもつて充てなければ
ならない。
3 都道府県労働局長は、労働災害を防止するため必要があると認めるときは、総括安全衛生管理者の業
務の執行について事業者に勧告することができる。



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