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リスクアセスメントの進め方

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リスクアセスメントの進め方 ( 就業規則
リスクアセスメントの進め方 (
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リスクアセスメントとは

 リスクアセスメントとは、作業における危険性又は有害性を特定し、それによる労働災害(健康障 害を含む)の重篤度(被災の程度)とその災害が発生する可能性の度合いを組み合わせてリスクを見 積もり、そのリスクの大きさに基づいて対策の優先度を決めた上で、リスクの除去又は低減の措置を 検討し、その結果を記録する一連の手法をいいます。リスクアセスメントによって検討された措置は、 安全衛生計画に盛り込み、計画的に実施する必要があります。その手順の流れはおおむね次のとおり です。

①職場に存在するあらゆる危険性又は有害性を特定する。

②これらの危険性又は有害性ごとに、既存の予防措置による災害防止効果を考慮するうえリスクの大きさを見積もる。

③見積もりに基づきリスクを低減するための優先度を設定し、リスク低減対策の内容を検討
する。

④ 優先度に対応したリスク低減措置を実施する。

⑤ リスクアセスメントの結果及び実施したリスク低減措置を記録して、災害防止のノウハウ
を蓄積し、次回のリスクアセスメントに利用する。

リスクアセスメントの主な実施手順

リスクアセスメントの手順

リスクアセスメントの目的

職場のみんなが参加して、職場にある危険の芽(リスク)とそれに対する対策の実状を把握し、災害に至るリスクをできるだけ取り除き、労働災害が生じない職場にすること。

リスクアセスメントの効果

リスクアセスメントを有効に実施することにより、次の効果が期待できます。

  • ① 職場のリスクが明確になります
  • ② 職場のリスクに対する認識を管理者を含め、職場全体で共有できます。
  • ③ 安全対策について、合理的な方法で優先順位を決めることができます。
  • ④ 残されたリスクについて「守るべき決め事」の理由が明確になります。
  • ⑤ 職場全員が参加することにより「危険」に対する感受性が高まります。

リスクアセスメントの実施手順

労働災害が発生するプロセスは、「人」が「危険性又は有害性」と接することによりリスクが発生し、その時、「安全衛生 対策の不備」があると「労働災害」へ繋がります。

危険性から労働災害のプロセス
危険性から労働災害のプロセス

 労働災害を発生させないためには、「危険性又は有害性」を除去または低減するか、あるいは「人」 と「危険性又は有害性」との接触を断つか、あるいは十分な安全衛生対策を備えることが必要です。

リスクアセスメントの実施手順

① 実施体制(経営トップの決意表明と推進組織)

 社長あるいは工場長がリスクアセスメント導入を安全衛生管理活動の一環として実施することを決 意し表明します。リスクアセスメント導入は、リスクアセスメント推進メンバーが中心に行いますが、 職場で感じた危険体験メモの記入など全従業員の参加・協力が必要なことを説明します。

推進体制の例

社長(工場長)
(東葛安全衛生管理者)

-製造部長
(安全管理者、衛生管理者、安全衛生管理者)

-製造課長(複数)-作業者
(作業指揮者)

②実施時期

「先ずは、危ないと思わ れる作業・作業場所を導入時の対象として絞り込み、できるところからリスクアセスメントを始めて みましょう。

③ 情報の入手

入手すべき情報

  • ① 作業手順書、機械の取り扱い説明書等
  • ② 職場で感じた危険体験メモ(ヒヤリハット)、労働災害事例等
    また、これらの情報を作業者から報告させる仕組みが必要です。

④ 危険性又は有害性の特定

 リスクアセスメント担当者は、推進メンバーとともに、職場の工程ごと(下の図)にすべての作業を
対象に、危険性又は有害性を特定し、発生のおそれのある災害を特定します。

プレス加工の生産工程

⑤リスクの見積

 リスクの見積りにあたり、留意 すべき事項は、次のとおりです。

 

 

  • リスクの見積りは、極力複数の人で実施しましょう。
  • リスクの見積りのメンバーのリーダーは、必ずしも上位職の者とはかぎりません。作業内容を最もよく知っている人がなりましょう。
  • リーダーはみんなの意見の調整役に徹するように努めましょう。
  • 現在行っている安全対策を考慮してリスクの見積りを行いましょう。
  • 見積りした値がばらついた時は、よく意見を聞いて調整しましょう
  • 見積りの値については、説明のつくものでなければなりません
  • 過去に発生した災害の重篤度ではなく、最悪な状況を想定した重篤度で見積もりましょう。
  • 見積りの値はグループの中で、最もリスクを高く見積もった人からよく意見を聴き、メンバーの納得のもとに採用しましょう。

 これらの点に留意し、グループで意見を出し合い、話し合い、違いがあればお互いに調整し、最終
的にはグループの総意として集約しましょう。これらのプロセスにより、情報や認識が共有化されま
す。

リスクの見積方法

重篤度(被災の程度)の区分と評価の点数
重大性 点数 災害の程度・内容の目安
致命傷 10 死亡、失明、手足の切断等の重篤災害
重症 6 骨折等長期療養が必要な休業災害及び障害が残るけが
軽症 3 上記以外の休業災害(医師による措置が必用なけが)
軽微 1 表面的な傷害、軽い切り傷及び打撲傷(赤チン災害)
発生の可能性と区分と評価の点数
可能性 点数 内容の目安
確実である 6 かなりの注意力を高めていても災害になる。
可能性が高い 4 通常の注意力では災害につながる。
可能性がある 2 うっかりしていると災害になる。
ほとんどない 1 通常の状態では災害にならない。
危険性又は有害性に近づく頻度の区分と評価の点数
頻度 点数 内容の目安
頻  繁 4 毎日、頻繁に立ち入ったり接近したりする。
時  々 2 故障、修理・調整等で時々立ち入る。
ほとんどない 1 立入り、接近することはめったにない。

危険性又は有害性に近づく頻度は、作業の頻度とは異なります。プレス作業で材料を金型に挿入し
取り出す場合、①毎回、作業者が手で挿入し取り出している、②治具を使って挿入し取り出している、
③取り出すときは自動的に回収箱へ落下するように改善されているような場合は、危険性又は有害性
に近づく頻度は徐々に減っていると考えられます。

対策の優先度の設定(リスクの評価)

評価点数(リスクポイント)=重大性+可能性+頻度

リスクの評価表(例)

リスク 評価点数 評価内容 取り扱い基準
12~20 直ちに解決すべき問題がある (受け入れ不可能なリスク) 直ちに中止または改善する
9~11 重大な問題がある (低減対策を要するリスク) 優先的に改善する
6~8 多少問題がある (低減対策を要するリスク) 計画的に改善する
5以下 必要に応じリスク低減を実施する (ただちに低減対策を要しないリスク) 残っているリスクに応じて教育や 人材配置をする

⑥ リスク低減対策の検討及び実施

 リスク低減措置の検討を行う場合、法令に定められた事項がある場合には、それを必ず実施すると
ともに、リスクの高いものから優先的に検討を行うことになります。

その検討・実施に当たっての安全衛生対策の優先順位は以下のとおりです。

法令で定められた事項の実施(該当事項がある場合)

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1.設計や計画の段階の危険性・有害性の除去又は低減

危険な作業の廃止・変更、危険性や有害性の低い材料への代替、
より安全な施行方法への変更等

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2 工学的対策

ガード、インターロック、安全装置等

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3 管理的対策

マニュアルの整備、立ち入り禁止措置、教育訓練等

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4 個人用保護具の使用

上記1~3の措置を講じた場合においても、除去・低減しきれな
かったリスクに対して実施するものに限られます

リスクの低減措置の検討の実施

リスク低減措置の検討を行う場合、法令に定められた事項がある場合には、それを必ず実施するとともに、リスクの高いものから優先的に検討を行うことになります。

その検討・実施にあたっての安全衛生対策の優先順位は以下のとおりです。

  • 危険作業をなくしたり、見直したりして、仕事の計画段階からの除去又は低減の措置をとります。
  • 機械・設備の防護板の設置・作業台の使用などの設備的対策を行います。
  • 教育訓練・作業管理等の管理的対策を行います。
  • 保護手袋など個人用保護具を使用します。

リスク低減措置の原則は、まず危険作業をなくしたり、見直したりすることでリスクを減らすことを検討することです。それらが難しいときは、設備的対策を検討し、さらに管理的対策を検討します。個人用保護具は最後の対策です。

次に大切なことは「リスク低減措置実施後の検証」です。目的どおりのリスクに下がったかどうか検証することは、リスクアセスメントの精度向上につながります。しかし、現状の技術上の制約等により、対応が困難な場合は、リスクが残り「残留リスク」となります。「残留リスク」については、直ちに、作業者に対して「決めごとを守るべき理由」「どんなリスクから身を守るか」等どのような残留リスクがあるかを周知し、「暫定措置」を実施し、設備改善等の恒久対策の検討・実施は、次年度の安全衛生管理計画などに反映させて、計画的に、解決を図ることが大切です

リスクアセスメントの記録と見直し

前の段階で検討したリスク低減措置実施後に想定されるリスクについて、リスクアセスメント担当者等(又は安全衛生委員会等)による会議で審議し、事業場としてリスク低減措置の実施上の優先度を判断し、具体的な活動へ進みます。

また、リスクアセスメントの実施結果が適切であったかどうか、見直しや改善が必要かどうかを検討し、次年度以降のリスクアセスメントを含めた安全衛生目標と安全衛生計画の策定、さらに安全衛生水準の向上に役立てることが望まれます。リスクアセスメント実施一覧表は実施記録として保存します。

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